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東大准教授初面接

8月お盆明けに東大の独立准教授の面接に行ってきました。助教の面接は3回ほど受けたことがありましたが、准教授レベルの面接は今回が初めてでした。今までの研究の集大成の発表でしたが、色々な研究テーマに手を出してるのでメインで押す内容以外ばっさり削りました。学生時代や助教面接時代と違って業績も増えているのでまとめるのが大変だと痛感し、学生時代のように教授がチェックしてくれるわけもなく独立とはこういうものなんだなと思いながら準備をしていました。そして、肝心の面接の中身ですがあまりうまくプレゼンが出来ませんでした。理由はおそらく明白で、私が感じ取った限りでは教授陣は独立研究室を持つには経験が足りてない&独立には何が必要なのかがわかっていないという印象を強く与えるプレゼンだったのかなと。質問に明確に回答できないことからも自分でも指導する側に立つのは早いなと感じました。東京→仙台の新幹線の中でこういえばよかった、ここは説明が足りてなかったなと反省しつつ、そういえば助教面接時代シンガポールから2回、ドイツから1回、面接のためだけに日本に戻ってきてとんぼ返りをしたのを思い出しながら、次回の面接に生かせる良い勉強の機会を東大の教授陣に頂けた非常に有意義な時間となりました。 目指せ今年度中の転出!(WPIがなくなる前に・・・)結果は1ヵ月後?さきがけ1期の結果とほぼ同時期になるかもしれません。 伊藤良一

子供の科学に研究が掲載されました

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子供の科学9月号7ページに水蒸気発生の研究が掲載されました。 内容は子供向けですが、子供が科学に興味を持ってくれれば幸いです。 伊藤良一

さきがけ初面接

科学技術振興機(JST)のプロジェクトであるさきがけ「再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出」の面接に呼ばれましたので面談に望みました。詳しい内容は伏せますが、面接は無事に終わりました。堂々と発表し、鋭い質問を沢山頂き、自信を持って回答し、首を傾げられました。色々反省点が見え、大変勉強になりました。時間を割いて頂いた総括とアドバイザーの先生方には感謝いたします。今後の面接に生かせそうです。結果は2ヵ月後! 再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出 伊藤良一

論文紹介:太陽光を活用した高効率水蒸気発生

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 今回、私が所属している東北大学東北大学原子分子材料科学高等研究機構 (AIMR)の融合研究グラフェンチームを中心として研究を行っていた多孔質グラフェンを用いて太陽光を吸収して高効率に水蒸気を発生させられる多孔質炭素材料の開発に成功しました。  太陽光は無尽蔵に生み出される最もクリーンなエネルギー源として古くから活用されており、様々な分野で活用されています。近年、太陽光を直接電気エネルギーに変換する太陽電池の研究・実用化が精力的に進められています。しかしながら、この場合の太陽光エネルギーの利用効率(注1)は特殊な場合を除いて20~30%台であり、また、太陽光発電には多額の設備費・維持費がかかり、現段階では太陽光を有効に活用しているとは言い難い状況です。一方、太陽熱温水器やヒートポンプ等の太陽光を熱エネルギーとして活用する方法や太陽光を集光することで媒体を高温に加熱して発電に使用する太陽熱発電する方法があります。特に、太陽熱温水器はほぼ吸収した太陽光エネルギーをほぼ100%熱エネルギーに変換できることから、電気エネルギーを生み出す太陽電池と比べて用途は狭いですが、太陽光を熱に変換することでお風呂の湯沸しなどに使用する電気エネルギーを間接的に減らすことが可能となります。このように太陽熱利用は身近で手軽かつ非常に高効率太陽光利用の選択肢の一つとなりえます。  本研究は、3次元多孔質グラフェンを太陽熱温水器の集光材料に使用することで、太陽光の熱エネルギーを効率よく吸収し、さらにその熱エネルギーが局所的に集中することで、水を一気に加熱し水蒸気を発生させることに成功しました。太陽光で加熱された水は比重差による対流現象や熱伝導によって熱が拡散するため、温度が均一化に向う結果、熱水は保持されません。しかし、本研究に用いた3次元構造を有する多孔質グラフェンでは、そのミクロサイズの孔内に捕らわれた水が熱が拡散することなく集中的に加熱されて容易に高温化できることから、水蒸気への変換効率を従来の56%(グラファイト粉を用いた材料)から80%に高めることに成功しました。 図.ナノ多孔質グラフェンの模型とその水蒸気発生。 (a)太陽光を吸収して局所加熱された水が水蒸気となり放出される概念図。 (b)実際に使われているナノ多孔質グラフェンの実物写真。 (c)ナノ多孔質グラフ...

論文紹介:熱分解を利用した大量に作成できるグラフェン構造を持つ炭素

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今回、ドイツの世界的有名なMax-Planck-Institut für Polymerforschung(マックスプランク研究所)のディレクターであるKlaus Müllen教授の元で研究を行った研究成果がアメリカ科学雑誌Journal of the American Chemical Society (JACS)に掲載されました。Muellen教授は世界トップ100の化学者に選出されているほど著名であり、グラフェン/グラファイト研究の第一人者といえるほど有名な論文をいくつも世に送り出し続けています。このたび掲載が決まったこの科学誌では世界トップ3にランクされる化学系総合雑誌であり、Muellen教授の指導の下で私が研究を行った最後の仕事(論文)となります。ドイツ留学時代では様々なことをMuellen教授から学び、そして、今に繋がっていると思うと、論文が世に出たという嬉しい反面とても寂しい気持ちです。 肝心の論文の中身ですが至ってシンプルです。グラフェン/グラファイトの構造はベンゼン環がいくつも連結している構造であることに注目すると、図1のようなベンゼン骨格を持つ分子を混ぜて加熱すればグラフェン/グラファイトが簡単にできるのではないかと考えて行われた研究です。大学1年生の化学で習う基礎知識ですが、ベンゼンは共鳴構造をいくつも取りうる形をしおり共鳴安定化しているため、その構造はエネルギー的に安定です。このため、ベンゼンをいくら加熱してもグラフェン/グラファイト構造にはなれません(正確にはなりにくい)。したがって、ベンゼンに官能基を導入して反応性を高める必要が生じました。そこで本研究はベンゼンの6本の手全てを塩素で置換し銅を反応材として加熱をすることでこの問題を克服し、大量のグラフェン/グラファイト構造の作製に成功しました。また、ベンゼンの代わりにピリジンを塩素で置換することで同様に窒素が導入されたグラフェン/グラファイト構造の作製にも成功しました。このように混ぜて加熱するだけで大量のグラフェン/グラファイト構造を持つ材料開発は商品化する際に障害となる大量合成の問題を克服できる一つの手法であるといえます。本グラフェンの構造を有する炭素は触媒や電池などエネルギー分野で使うことが可能です。 論文は・・・残念ながら有料公開です。 タイトル Tuning the...

研究紹介:3次元構造を持つナノ多孔質グラフェン

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研究紹介:3次元構造を持つナノ多孔質グラフェン  グラフェンはよく電気を通す2次元シート材料として電気デバイス、蓄電デバイス、光/イオンセンサー、触媒などの分野で研究が盛んに行われており、安価 で化学耐性、耐熱性、機械耐性が強いため、シリコンや貴金属の代替品として有望視されている材料です。現状では、液晶ディスプレイや電極材料として一部実 用化されていますが、なかなか実用化まで至っていないのが現状です。その理由として作製コストが高い(=需要が少ない)という事情があります。では、何故これほど盛んに研究されているにも関わらず、需要が伸びないのかは様々な理由が考えられます。その一つの理由として、グラフェンが2次元シートであることが挙げられます。グラフェンは様々な優れた性能を持ちますが、炭素1個分の厚さを持つグラフェン1枚では実用的な性能を出すことは出来ません。したがって、何百枚も何千枚もグラフェンを使って実用に耐えられるレベルが出るまで性能を「加算」させなければなりません。しかし、乾電池などと違ってグラフェンの場合、1枚+1枚が2枚分の性能になるとは限りません。つまり、積層または集合化した場合、予期せぬ電気的ショートによる電気回路制御の困難さ、また、重なっているグラフェンの内部に分子やイオンが入り込めず化学反応が必要となる製品(電気デバイス、蓄電デバイス、触媒など)には不向きになってしまうからです。このような背景から、グラフェンは2次元シートであるため応用用途に制限が出来てしまい、性能値/重さは優れているが体積換算した性能値(性能値/体積、もしくは、性 能値/重さのどちらかが性能を決める指標)が他の(炭素)材料よりも劣っているという問題があります。このため、世界中の科学者が2次元シートであるグラフェンに何とかして3 次元構造を持たせようと様々な試みがされています。  私の所属している東北大学WPI-AIMR研究所にある融合研究グラフェンチームでは、世界に先駆けて3次元構造を持ったグラフェンの開発に成功しました。化学気相蒸着法を用いて図1(a)のナノ多孔質ニッケルの表面にグラフェンを成長させることによって、ナノ多孔質ニッケルの幾何学構造を維持した図1(b)3次元ナノ多孔質グラフェンを作成しました。このナノ細孔をもつナノ多孔質グラフェンは2次元グラフェンが持つディラッ...

研究活動報告:贈呈式の写真と日本化学会優秀講演賞

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2015/04/22 贈呈式の写真を添付させていただきました。 友人に見せたところ、私のほうが贈呈している側に見えるとのこと。 2015/05/01 日本の化学者のほとんどが所属している「日本化学会」より 第95 春季年会(2015)優秀講演賞(学術)を頂きました。 学生時代も第90春季年会(2010)学生講演賞を頂きまして 時の流れは感慨深いものがあります。 伊藤良一